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2019年09月11日

ホットケーキのように感じるのはなぜ?

「バウムクーヘンの世界」の放送がなされてから早くも2週間ですね。
今日は、焼きたてバウムクーヘンを食べた後の
「ホットケーキみたい」
という言葉に言及してみたいと思います。

さて、ここ2週間のうちのネットでの書き込み等をほぼほぼ目を通していくにつけ、私の容姿や年齢等へのバッシングはさておき、

「バウムクーヘン」か「バームクーヘン」か、ということを、番組をご覧になった人は、バウムクーヘンやバームクーヘンを作っている職人さんでさえも、感覚的には、95%ぐらいは意識していないのではないか?

と、学習しました。

バウムラー達の間では常識でしたが、相当にマニアックな常識だったようです。

だからといって短絡的に「この話はデマだ」と決めつける書き込みもありました。

デマなんでしょうか?

意味を持たずに二つの言葉を同時に使っていてこんがらがった毛糸のようになっていたものに、意味を持たせて区別しているだけなのです。
規則のなかったものに、数多く食べている自分たちが自然と区別するようになった言葉をご紹介しただけなのです。
意味のなかった曖昧な言葉に意味を持たせること、これはなかなか一筋縄ではいかないのだな、というのが感想です。

それはそうと、

「ホットケーキみたい」

という発言にも反響がありました。

職人さんに失礼だろう、バウムクーヘンを軽んじていないか?

というものです。

収録では説明をたどたどしくしていたのですが、カットされていたので、それはスタッフさんから「あとの説明よろしくね」というバトンを渡されたと解釈しまして、ここに見解を書いておきます。

まず、ホットケーキ、皆さんは手作りされたことがあるでしょうか。主に卵、小麦粉、砂糖、牛乳を原料としています。ホットケーキにも、メレンゲで膨らませるタイプ、ベーキングパウダーで膨らませるタイプ、両方ありますが、圧倒的に普及しているのはベーキングパウダーを使用して手軽に誰でもフライパンやホットプレートで焼けるタイプかと思います。

また、食事でもお菓子でも口に入れるものはなんでもそうですが、1番おいしく食べることのできる「旬」があります。1番美味しいと感じることのできる「時期」のことです。
特に、ホットケーキは「焼きたての温かいうちに食べるのがベスト」だと思っています。ヨーグルトを入れるとか生地に工夫をして冷たく冷やして食べるホットケーキも最近レシピがあるにはありますが、アレンジしたものではなく、シンプルな材料で作ったもので、冷めたり冷たくなったホットケーキを提供するお店はわたしは見たことがありません。(なにかを測定したわけでも論文を見たわけでもありませんが)

その、国民的スイーツ?であるホットケーキの、1番美味しい時に、1番おいしく食べた時に感じる極上感。
あれは、
「今、この瞬間しか味わえない特別なもの」
という意識も働くからだと思っています。

さて、収録では、ユーハイムさんがスタジオに大きなガスオーブンを持ち込んでくださり、収録の間に本格バウムクーヘンを焼いてくださっていました。ドイツでは「バウムクーヘン職人は早死にする」とまで言われてしまうガスオーブンの熱さを体験していただくのがメインではありましたが、せっかくだから焼きたてを食べたいということで皆でいただきました。
普通はあり得ない「円盤切り」にカットされた出来立てほやほやのバウムクーヘンを皆で食すことになりました。
一口食べたその後で、マツコさんがホットケーキみたい、と発言した後にわたしもそれに大きくうなづいて同意しています。はい、わたしもそう思います、と。

続きがあるのですが、

バウムクーヘンは、バームクーヘンも含めて、焼きたてほやほやの時、その時は皆、同じように「最上級の極上のホットケーキ、1番美味しい時のホットケーキと似たような味になる瞬間がある」ということです。
材料が同じでフワッとした食感、そして、温かいことでバウムクーヘン内のバターがまだ固まらず流動的、(バウムクーヘンのなかでバターが踊る、と私は表現しますが)流動的なので、バウムクーヘンがより均一層に近くなる。
そんな理由から、バウムクーヘンがもっとも極上のホットケーキに近い瞬間に、あの時に口に入れることができたのだと、わたしは収録時、その興奮状態にありました!

今まで食べたことがないというのも本当で、それは、

「バウムクーヘン」は焼き上げてから、数時間とか数日置いてから、私の言い方ですが、「踊っていたバターがしっかり固定されてから」しか店頭に出されないからです。

食べることができるとすれば、それを焼いている職人さんぐらいしか食べる機会がないのではないでしょうか。

ちなみに、バウムクーヘンの日イベントで、20人で20層のバウムクーヘンを焼くイベントが神戸ユーハイム本店であり、何回か参加しましたが、これも焼いた後で少し生地を冷ましてから皆でカットしていただきます。数十分置いただけでも、口に入れた風味など、全然違います。ホットケーキとは全くの別物となります。

つまり、あのスタジオで焼きたてをいただいたことで、ぼんやりと思っていたことが、はっきりとわかりました。

「ホットケーキの頂点は焼きたてにあるが、バウムクーヘンは、焼きたてのホットケーキの味を起点として、数日後にバウムクーヘン本来の味の頂点を迎える右肩上がりのお菓子である」と。

そして、その時間差による微妙な味や食感の違いも楽しめるお菓子であると。

あのスタジオで、収録時に出来立てを頬張りながら、そんなことが頭の中をパァーッとよぎり、こんな体験ができなんて幸せなんだろうか、と嬉しすぎて。その場で焼いてくださったユーハイムさんには感謝感謝です。

全然、説明ができませんでしたが。

なので、バウムクーヘンを軽んじているなどもってのほかなのです。起点が極上のホットケーキなのである、そこからが右肩上がりなのである、というのは事実なのです。


かしっくす こと 田辺マミ



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Mami Tanabe
posted by baumzanmai at 00:16| Comment(0) | 管理用 | 更新情報をチェックする

2019年09月04日

バウムクーヘンとバームクーヘンについて その2

「バウムクーヘン/バームクーヘン」の表記は、日本において何か定義があるわけではありません。
ドイツレシピのBaumkuchenは、ドイツの発音に近い「バウムクーヘン」で呼び、
それ以外を仲間内で区別するために「バームクーヘン」と呼ぶようになった、ということかと思います。

ただ、多種類のバウムクーヘン/バームクーヘンを食べて行った人は、明らかにその違いを舌で感じ、区別するようになり、言葉を微妙に違えることで大雑把に分けて言っているだけだと言うのが実情かと思います。

私も初期のころは完全に混同して使用していました。
それを私が明らかに区別するようになったきっかけは、
クラブハリエの山本グランシェフとの会話の中からでした。

http://clubharie.jp/cdmp/epsode_2.html
このエピソード2の中に、次のくだりがあります。

「ドイツ伝来のお菓子を日本人の好みに合うように、
ふんわりしっとりと、クラブハリエ独自の表現で開発を進め、商品名もバウムクーヘンから「バームクーヘン」に。」

クラブハリエさんは、日本人に軸足を移し、ドイツ人のレシピを
自由に解放したところから、日本人好みにアレンジしました。

「これはドイツの『Baumkuchen(バウムクーヘン)』ではない、日本の『バームクーヘン』である」

と、完全に言葉の区別を意識して作られました。

山本グランシェフは、ドイツのバウムクーヘンを非常にリスペクトしておられ、
違う材料、製法で作ったものを、バウムクーヘンと呼ぶわけにはいかないと、
そうおっしゃっておられました。
私はその姿勢にも大変心打たれたのです。

ドイツ人の作るBaumkuchenと、クラブハリエさんなどのバームクーヘン(バウムクーヘンを意識して、あえてバームクーヘンと名乗って販売するお菓子屋さん)を、私はさらにリスペクトの意味で、私(たち)は区別し続けようと。

こうやって、小さく発信していくことで、私が過去に気づいた時のように、バウムクーヘンとバームクーヘンの違いに気づいてくださる方が増えてくれるといいな、とは小さく思っていました。


言葉を使い分けることで、違うものとしての意味を持たせたい、どちらも素晴らしいものだから、より一層際立たせたい。

そんな強い想いで、私は使い分けています。


かしっくす

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Mami Tanabe
posted by baumzanmai at 00:31| Comment(0) | ■フリートーク | 更新情報をチェックする

2019年09月02日

「バウムクーヘン」か「バームクーヘン」か問題

近頃、バウムクーヘンは「バウムクーヘン」か「バームクーヘン」か?
というややこしい問題でお騒がせして申し訳ございません。

バウムクーヘンは皆様ご存知の通りドイツ語で木のお菓子という意味です。
(Baum=木/Kuchen=お菓子)

層になった焼き目が木の年輪の様に見えるため、そのように名付けられています。

このバウムクーヘン三昧のサイトを始めた当時は
「バウムクーヘン」と「バームクーヘン」の表記は
若干「バームクーヘン」の方が多かったです。

1951年来バームクーヘンを販売しているクラブハリエさん、
2007年オープンのねんりん家さんは「バームクーヘン」
という表記をしています。

実はブログの名称も2003年当初は「バームクーヘン三昧」だったのですが、
ドイツ語の発音では「バウムクーヘン」の方が近い、
ということで2005年に「バウムクーヘン三昧」に名称を改めています。

2007年頃までは、「バームクーヘン」という表記の方が多かった様に記憶していますが、
その後、段々と「バウムクーヘン」という表記の方が多くなりました。

ドイツ語の発音は「バウムクーヘン」の方が近く、
日本では「バームクーヘン」という表記が多かったため、
バウムクーヘン界隈ではドイツ製法のものを「バウムクーヘン」、
日本で発展したものを「バームクーヘン」と呼ぶことがあります。

しかし「バウムクーヘン」と「バームクーヘン」、どちらの表記を
しないとならないという決まりはありません。

日本のバウムクーヘン/バームクーヘンの多くは、ヨーロッパで直接修行した方の
お店やそのお弟子さんのお店を除き、ユーハイムの創始者である
カール・ユーハイムさんの影響を強く受けており、ドイツのバウムクーヘンの
流れをくんでいると言えると思います。

ドイツでバウムクーヘンとして認められているバウムクーヘンは
油脂はバターのみ、バター・小麦粉・砂糖1に対して、卵を2など
厳格な規定がありますが、日本のバームクーヘンには規定はなく自由です。

日本のバームクーヘンは高価な材料を使わないことや製造の機械化で
誰でもバームクーヘンが食べられる様に、日本人の優しさで発展したのでは
とかしっくすさんは言っています。
そうでなければ日本でこれだけバームクーヘンは普及しなかったでしょう。

一方、世界にはバウムクーヘンの起源と言われるギリシア時代のパンの様なもの
「オベリアス」から派生して、フランスの「ガトーピレネー」、
リトアニアの「サコティス」など、バウムクーヘンと同じ様な製法や、
層を重ねたお菓子がたくさんあります。

名称にとらわれずに、木のお菓子、層のお菓子である
おいしいバウムクーヘンを楽しめると良いな、と思います!

宜しくお願い致します。


おちゃち

→かしっくすさんの記事につづく
posted by baumzanmai at 00:13| Comment(0) | ■フリートーク | 更新情報をチェックする
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